はり・きゅう保険治療について

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     保険治療の利点について
     保険治療を行うには、医師の同意が必要である。この場合に診察をして頂く訳だが、以前にも書いたように、悪性腫瘍やその他の疾患を鑑別していただける事である。以前に腎がんから来る腰痛および坐骨神経痛で来院された方がいる。当院ではもちろんわからず、専門医の受診によって初めてわかった場合がある。この方は足の神経症状があったのですぐに専門医の受診をすすめたが手遅れだった。また、腰痛のあった結石の方もいる。いずれも早期の医師の診察があれば、回避できたかもしれない。
     それだけではない、心ある医師は、腰部の状態などを詳細に報告してくれる。それによって前述の腰痛の原因について情報を頂ける、これは患者様にとっても有益である。治療法の選択が的確に行えるからである。
     よく「患者様のため」というが、患者様の将来や経済的負担、症状回復の予後を見据えて考えることが「患者様のため」になるのではないか。リピーターになって頂くための、短期的な心地よさや満足度だけ重視してはいけないと考えている。 
     保険治療は医療機関の診療も援助できると考えている。以前から医療機関は非常に忙しい、鍼灸での保険治療の対象病名は慢性疾患が多く、医師は薬物療法を処方するが、この痛み関係の薬は副作用が強く、長期の服用は困難な場合が多い。
     さらに機能的な問題を解決するために、整形外科的なリハビリが行われる。理学療法士も重症患者や手術後の患者、介護保険関連の施設では訪問リハビリなどで非常に忙しく、ゆっくりと治療できないのが現状なのである。私は理学療法士を20年やっていたのでよくわかる。
    これらの医療機関で十分にフォローできない側面を鍼灸保険治療でバックアップできればと考えている。ただし、大切なのは機能的な側面を治療する必要があるということである。最終的には痛みの改善だけでなく日常生活の向上である。ここまで改善できれば社会的な存在価値があがると考えている。</大>

    徒手療法について

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       理学療法の中に徒手療法という治療法がある。
      いろいろな技術があるのだが、運動学や解剖学、関節運動学に基づいて開発されている。
      そしてそれぞれの技術に特徴や適応がある。それらについていくつか触れてみたい。


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        関節の動きの正常化を目的して、関節の遊びを回復しようとするものである。
         四肢の関節や脊椎の関節(椎間関節)は加齢や使いすぎによって硬くなる(関節拘縮)
        これらは炎症を引き起こし、痛みの原因になる。これらの血流を促し、動きを改善するために使われる。関節の周りには関節包という袋があるのだが、これらが硬くなるところを調べて、動きの制限の方向を調べて行う必要がある。やみくもに動かせば良いと言う物ではない。
       臨床的に多いのが、五十肩や椎間関節性の痛みには必須の技術である。


       AKA 関節運動学的アプローチ
        医師の博田先生が30年以上前に開発した技術である。本も出版されている。わたしも25年前に直接病院へお邪魔し、研修・見学させて頂いたことがある。とてもソフトで即座に痛みがとれるのでびっくりしたものである。この技術は関節がひっっかるような異常な状態(関節機能異常)が適応であるため、なんでも効果があるわけではない。正常な関節の運動方向にわずかに動かすだけで、この関節機能異常は改善する。仙腸関節の治療効果が多く、あるとの事。 だが、実際には仙腸関節と腰仙関節はほぼ同じように動いてしまうので、違いを見極めるのは難しい。


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        AKAの技術をさらに発展させて技術で、より運動療法に近い技術になっている。理学療法士の宇都宮先生が開発した技術である。これらも関節機能異常を治療対象としている。しかし、腰仙関節の問題を多くあげ、AKAの技術とは異なることも多い。


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        筋筋膜の慢性炎症に対し行われる。これらが原因で痛みのパターンが形成されるトリガーポイントを治療対象としている。とても触診を大切にし、筋硬結といった硬くなった部分をさがし、これらに摩擦圧迫を加え、組織再生を促すものである。しかし、臨床的にはとても痛みを伴うことが多く、多くの治療家や患者から受け入れられない場面があった。
       しかし、この筋筋膜の問題はペインクリニックでも受け入れられており、トリガーポイント注射などはよく行われている。ハリ治療も効果的である。
       しかし、ストレッチなどのセルフケアが必要との考えが強い。


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        神経のバイオメカニクスの研究がすすみ、神経を動かすことで、その障害を軽減しようとするものである。D.バトラーの翻訳本もでている。以前より、筋膜や関節の技術はあったが、この技術は新しく画期的であった。末梢神経の絞扼障害の治療に必要と考えられたからだ。しかし、まだ発展途上で障害とする神経の評価についてよく研究されているのみで、治療ついてはこれからの研究に期待したい。</大>


      <大>Ε泪奪吋鵐検舎 ,箸いΑ頚部痛や腰痛・背部痛に効果を期待する治療技術がある。
       これらは一般的には、伸展運動療法が中心になるが、実際は脊椎の伸展方向への徒手的な圧迫や長軸方向への牽引を用いたりする。この技術の一番すごい所は、内障症候群ー現在でいる椎間板性の疼痛に対して明確に方法を示していることである。つまり、臨床的に長期化しやすい、椎間板障害やヘルニアんぼ前段階の障害に効果が期待できる点である。
       椎間板症はなかなか治りにくく、徒手療法だけでは治りにくいのが現状である。それらを、伸展(屈曲)の運動療法と組み合わせることで効果期待できる。


       いままでいろいろな方法を提示したが、なにが言いたいかというと。
      それぞれの技術には、適応症状があると言うことである。
       なんでも治るなんてことは絶対無いし、その病態をしっかり評価して、正確に適用して、はじめて、治療効果が期待できるものである。
       また、治療期間がその原因で異なる
       関節機能異常ならば即座に治る
       関節拘縮及び椎間関節障害 ー3週から3ヶ月
       筋筋膜痛 ー3日から3週間
       椎間板障害(神経根障害のある方は除く)ー3ヶ月から6ヶ月


       かなり幅があるが、重症度や個人差があるとかなり変わるので、患者様の年齢や重症度、治療の反応、自己管理能力によって予後を把握する必要があろう。</大>


      筋肉の硬さの区別

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         筋肉のこりには、その状態において色々なパターンがある。これらの状態を把握するためにも理解し、評価することが、セラピストには必要である。
         その状態には
         ゞ撻好僖好燹spasm) :筋肉の痙攣でよく足がつったりするときに経験する。筋肉の過度な疲労でも起こるが、椎間関節や椎間板の障害から、周囲や末梢に痙攣を起こす場合がある。持続的な伸張で軽減するが、原因の治療をするために、椎間関節や椎間板の治療をする必要がある。
         
         筋の過緊張:筋肉のリラックスができない場合で、精神的に緊張状態にある場合、神経質なひとにはこのパターンがみられる。リラックスすることで容易に筋緊張は軽減する。深呼吸や筋肉の収縮後にリラックスする場面は得やすい。
         
         6擇離好謄フネス(stiffness) 筋肉の血流不全が多い。簡単な筋肉の収縮運動で筋の圧痛は軽減する。普段使わない筋肉に生じやすい。
         ざ攅天襦ゞ敍の一部が非常に硬くなるところが生じ、痛みを発することがある。トリガーポイントと言われるものである。この場合この部分を圧迫すると痛みが広がるのでよくわかる。硬結部をほぐしたり、鍼治療を行うのも効果がみられる。
         
         ザ效蚕漫ゞ敍が全体的に短くなる状態で、筋の短縮テストにて容易に評価できる。通常これのみでは痛みはないが、関連部位の障害をきたすので、大切である。ストレッチが効果的である。

         Χ旻枩 脳や脊髄の障害にみられる筋の硬さである、腱反射や病的反射がみられる

         Ф攜能漫.僉璽ンソン症候群などにみられる筋の硬さである。</大>